生活向上委員会@ジョホールバル

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ジョホールバル生活で悩ましいことの一つ

こんにちは、Eguchiです。

 

昔から読書は趣味の一つでしたし、本屋で長時間過ごすというのも至福の時間の一つでした。 買うわけではなくても、色々な棚を眺めて歩き回るだけでも楽しいですし、予算の中でどれを買おうかと迷っている時間などいくらあっても足りません。

 

ジョホールバルに住むようになって3年目ですが、当初から基本的に現地で手に入るもので生活しようと思ってきました。 色々と不満もあるので、食料品はシンガポールまで買い物に行くことも少なくない、というか基本はシンガポールに買い出しに行くことが多くなりましたが。。

ちなみに、ジョホールバルからシンガポールまでは車で1時間もかかりません。 毎日多くの人が車で国境を行き来していますし、ジョホールバルに住みながらシンガポールの学校に通う子供たちも少なからずいるくらいで、こちらでは何ら特別なことではありません。

 

シンガポールに行くという選択肢まで含めると、選択肢は日本ほど多くありませんが、日常的に必要になるものは大抵のものは手に入ります。 が、本屋はやはり不満であり悩ましい点です。

まず、ジョホールバルには日本語書籍を取り扱っている本屋は存在しません。 そんなこと求める方が無理な注文なわけですが、読めもしないマレー語や中国語の本を眺めて歩いても、やはり楽しくないわけです。 英語の本はどこでも手に入りますが、辞書を引き引き英語の本に取り組むなどというのは、平均的な日本人では趣味の読書を楽しむというレベルには到底ならず、必要性にかられない限りは続くものではありません。

 

シンガポールには紀伊國屋書店が進出していますが、日本の書店の規模には及びません。 そもそも、メインの顧客は現地の方なわけですから、読めない英語や中国語の本が売り場の主流になってきますし、日本のように本屋を楽しむ、というレベルにはならないわけです。

まあ、そこは無いものねだりをしても仕方なく、小さいながらも本屋の中で過ごすという時間が持てるだけでも良しとしなければいけませんが。。。

ただ、価格が高いところが庶民の懐には優しくありません。 「本代は自分への投資だから惜しんではいけない」というのは、自己啓発書ではよく見かける話ですし、日本にいる頃は僕もそう思っていました。 しかし、一冊一冊の値段が跳ね上がってくると、そうも言っていられなくなるわけで。

 

最近、トマ・ピケティ氏の『21世紀の資本』の邦訳が発売され、話題をさらっています。 簡単に読みこなせる内容でもなければ、分量でもないとは思うものの、日本に住んでいたら、僕もきっと買って読んでいたでしょう。

21世紀の資本

21世紀の資本

 

 

先日、シンガポールの紀伊國屋書店に出かけた際に、本書を見かけたので手にとってみましたが、値段を見て残念ながら購入を見送りました。

お値段は「86.60シンガポールドル」です。 1シンガポールドルを約88円で計算すると、7,620円です。 日本での5,940円という価格ですら逡巡させられる水準なわけですが、さらにハードルを一段上げてくれる価格になってしまいます。 これなら息子にコロコロコミックを買ってあげたくなるわけです(これも10.50シンガポールドルなので、ちょっと漫画雑誌に払いたい金額ではなくなってくるわけですが)。

勢い、日本にいた頃より、購入する書籍選びには慎重にならざるを得ません。 というか、紙媒体の書籍を購入する頻度は極端に減りました。 同じ内容のものを読むのにプレミアム価格を払わざるを得ず、プレミアムを払ってまで読みたいか、という購買行動までに考えるべきポイントが一つ増えてしまったわけです。

 

というわけで、現在はもっぱらKindleでの書籍購入が主流です。 選択肢は多少減っても、プレミアムを払わないことで購買までのステップが減りますし、そもそも、シンガポールまで行くという物理的・時間的な制約は、行き来が珍しいことではないとはいえ、ないに越したことはないわけでして。

「本屋」さん、離れてしまってごめんなさい。。 でも、嫌いになったわけじゃないんです、決して。

 

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